「いいか、国を守ろうとか柄にもない事考えるな。
片想いのあの子の事だけ考えろ。
生きてあの子の笑顔を見たいと念じろ。
そうすりゃ妬み深い神様に嫌われて、
気のいい悪魔が守ってくれる。わかったか？」
── 銀河英雄伝説・オリビエ・ポプラン
🔍仏教的視点からの解説
この言葉の背景には、「大義よりも個人の心の真実を生きろ」というメッセージがあります。
仏教でも、大義や理想に執着しすぎると、「我執（がしゅう）＝自己に固執する心」になり、
苦しみや争いを生む原因になると教えています。
🔸「国」よりも「想い」
仏教では、「己の使命」と思い込んだ行動が、
実はエゴや見栄の裏返しであることをよく見抜きます。
「国を守る」などという大きな理屈より、
「誰かを大切に思う心」こそ、真の祈りであり、慈しみであり、生きる力なのです。
🌱仏教からのアドバイス：純粋な願いが命を守る
✅ 自分の中の“小さな願い”を大切にする
仏教で言う「発願（ほつがん）＝心からの祈りや願い」は、
地位でも名誉でもなく、誰かの幸せを願う、温かな動機から生まれます。
ポプランのように、「あの子の笑顔が見たい」という想いは、
慈悲そのものです。
それは見返りを求めず、ただ「生きたい」と願う純粋な心であり、
その心は、不思議なほど運や縁を引き寄せると仏教は説きます。
🔚まとめのひと言
大義よりも、小さな願いの方が、命を救うことがある。
仏教が教えるのは、
**「誰かの笑顔を願う心こそが、自分の命を照らす灯火である」**ということ。
オリビエ・ポプランの飄々とした言葉の裏には、
**「生きる意味は、“大きなこと”ではなく、“大切な誰か”のためにある」**という、
人間らしく温かな真理が息づいています。
だからこそ、その願いに嘘がなければ、
仏でなくとも、気のいい悪魔が味方する──
それが、この世の面白さでもあるのです。
