「目も耳も悪いし、体は相当に傷んでいる。でも、生きている間に、やれることはやると決めた。」やなせたかし
老い・苦しみ・限界の中でもなお、**前を向いて“今を生きる覚悟”**を語った、まさに仏教の生き方を体現した名言です。
🧘♂️仏教的視点での解説
🌿「目も耳も悪いし、体は相当に傷んでいる」=四苦八苦・老病の苦
仏教では、生老病死を「四苦」と呼びます。
老いや病は避けられない現実であり、誰もが通る道。
やなせ氏はその“避けがたい苦しみ”を正面から受け止めながら、それでもなお、生きる意志を失っていません。
これは、仏教で説かれる「忍辱(にんにく)=耐え忍ぶ修行」と「精進(しょうじん)=怠らず努力する姿勢」そのものです。
🌿「でも、生きている間に、やれることはやると決めた」=今この瞬間に生きる(念)
仏教では、「念(ねん)=今この瞬間に心をとどめて生きること」を非常に大切にします。
不自由でも、できることはある。
時間が少なくても、命の使い道は自分で決められる。
「今を生ききること」が、仏教でいう“命を尊ぶ”ということ。
🌿「やれることはやると決めた」=自灯明(じとうみょう)=自らを灯とせよ
釈尊(お釈迦さま)は最期にこう語りました。
「自らを灯火とし、自らを拠り所として生きなさい。」
「他人や環境に頼らず、自分の心に問い、行動に責任を持ち生きなさい」という教えです。
やなせたかし氏のこの言葉は、その精神をまっすぐに表現しています。
💡 仏教的アドバイス
体が衰えても、命がある限り“行い”はできる。
「やれることをやる」と決めた心は、仏に近い“決意の光”。
今この瞬間を生きることで、人生は常に尊くなる。
🧘♀️ 締めの言葉
命ある限り、できることがある。
それをやり切る心が、人生を仏のように美しく照らします。