「いい人間は長生きしないよ」 「とくにこんなご時勢にはな」 銀河英雄伝説・ボリス・コーネフ

言葉のご縁

ボリス・コーネフの名言──

「いい人間は長生きしないよ」
「とくにこんなご時勢にはな」
銀河英雄伝説・ボリス・コーネフ
──は、社会の不条理、そして「善良さが報われない世界」への静かな怒りと諦観をにじませる言葉です。
仏教的に読み解くと、ここにはこの世の“無常”と“逆縁”にどう向き合うかという、深い問いが隠されています。


🪷仏教的解説:「善人は早く死ぬ」の意味とは?

仏教では、世の中が因果によって動いていると教えます。
しかしその因果は、人間の都合のいい「善因善果、悪因悪果」がすぐに表れるとは限らないというのが現実です。

🔶 「善人が損をするように見える」理由

  • 善人は他人を思いやる分、無理をしやすく、傷つきやすい

  • 悪を為さぬがゆえに、荒波をまともに受ける

  • 苦を受けても、抗わずに黙って受け止めることも多い

これは仏教でいう「逆縁(ぎゃくえん)=善き者が試される縁」ともいえます。


🌱仏教的アドバイス:善は“生き延びること”よりも深く尊い

💡善き人が早く去ってしまうことにも意味がある
仏教では、命の長さよりも**「どのように生き、どんな心で死んでいくか」が大切**と説きます。
たとえ短くても、清らかな心で生き抜いた人の命は、周囲に深い種を残していくのです。

💡報われないことが“無意味”ではない
仏教は、「苦しみに意味がある」とは言いません。
しかし、「苦しみの中で“どう心を保つか”に、仏の種が宿る」と教えます。
世が乱れていても、自分の心の光を消さないこと。それこそが修行です。

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