「神なんてしろものを考えだした人間は、歴史上最大のペテン師ですよ。その構想力と商才だけは見あげたものです。古代から近代にいたるまで、どこの国でも金持といえば貴族と地主と寺院だったじゃありませんか」 銀河英雄伝説・ボリス・コーネフ

言葉のご縁

このボリス・コーネフの名言──

「神なんてしろものを考えだした人間は、歴史上最大のペテン師ですよ。その構想力と商才だけは見あげたものです。古代から近代にいたるまで、どこの国でも金持といえば貴族と地主と寺院だったじゃありませんか」
銀河英雄伝説・ボリス・コーネフ

──は、宗教と権力の癒着信仰と支配の矛盾に鋭く切り込む言葉であり、仏教的にも自戒と反省を促される重要なテーマです。


🪷仏教的解説:「宗教」は“道”か、それとも“道具”か

仏教では、「宗教=救いの教え」であるべきだと説かれています。
しかし歴史的には、仏教もまた「組織としての宗教(僧団や寺院)」が、時に権力や経済と結びつき、本来の教えから逸脱してしまったことがありました。

ボリス・コーネフのこの言葉は、まさにその側面を突いています。

🔶 仏教の本質は「目覚め」であり「所有」ではない

  • 仏教の目的は、支配でも商売でもなく、「苦しみからの解放」

  • 「寺」は本来、心の安らぎと修行の場

  • しかし歴史上、時に「寺院=権力の一部」となってしまったのもまた事実

仏教はその事実を否定するのではなく、その都度、内省し、戒めとして受け止めるべきであると教えます。


🌱仏教的アドバイス:信仰とは「使うもの」ではなく「生きる姿勢」

💡信仰とは、外から与えられるものではなく、内から育てるもの
「神」や「仏」をビジネスや権威の道具にしてしまうとき、人は“目覚め”から遠ざかります。
信仰とは、自分の心を見つめる道であり、「誰かを支配するための仕組み」ではありません。

💡宗教を疑うことは、信仰を否定することではない
仏教は「疑うこと=問いを持つこと」をむしろ尊重します。
無批判に従うのではなく、「この教えは、自分の心を救っているか?」と常に見つめることが大切です。

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